rememberのゆめにっき

現実のことも書くが

エネルギーってなに

【七月十六日】

 ……体が重い。最悪の寝覚めだった。肉体労働による疲労が体内に残留している。何もする気が起きない。今日はやらなきゃいけないことがあるのに……。

 俺は体が熱を持っているような気がして、冷凍庫に入っていたアイスノンを疲労が激しい部分の筋肉に宛がうことにした。まず大殿筋と中殿筋の部分に当てた。気持ちよかった。大体ここはいつも疲れているのだ。そして、大腿二頭筋などの大腿屈筋群(ハムストリングス)、前脛骨筋、下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)、足底筋群と下肢全体を冷やし、次に脊柱起立筋群全体を冷やした。

 

 氷や水などを用いて身体を居所的に冷却することを「アイシング」という。目的は運動時の負傷の防止、筋肉痛・疲労蓄積の軽減、止血など。

もし身体が何らかの障害を負い患部からの出血があった場合、その部位は細胞レベルで傷つき、炎症が広がる状態に置かれやすい。炎症は細胞の破壊を拡散し、充血がこの炎症を促進する。しかしアイシングをすることによって血管の収縮現象が起こり、血液の量は減少する。当然患部からの出血の量も減少し、炎症を防ぐことができる。

また痛覚神経を麻痺させ、患部に痛みがある場合の脳への痛みの伝達を弱めることができる。

運動後は筋肉の温度が上昇することでエネルギー消費が大きくなっており、そのことが疲労の蓄積につながる。アイシングによりエネルギー消費を抑え、疲労の蓄積を押さえることが可能だ。

 

 「エネルギー消費」におけるその「エネルギー」とは一体何なのか(エネルギーとはかなり抽象的な表現だ)。また、そのエネルギーの消費が疲労の蓄積につながるというプロセスの理屈もよくわからない。一体どういうことであろうか。

 そんなことを考えながら俺は自分の体を冷やしていた。

 

 というのは嘘で、冷やしている間は特に何も考えていなかった。キモチイーとしか思っていなかった。

 そんなことをしているうちに、何かしようという気力がわいてきた。

 

 新しく始めるバイト先のコンビニに行く。オーナーから今日のうちに銀行の手帳のコピー、要は振込先が明記してあるものを持ってきてほしいと面接の時に言われたのだ。

 店内のレジ前に八脚ぐらいの椅子が並べられてあり、そこにそれぞれそのコンビニの制服を着た人たちが座っていた。今日から研修が始まっているのだ。俺は明日の夕方から参加する。大体高校生くらいだろうか。なんとなく覇気がないように感じた。

 レジの中にオーナーがいたので銀行手帳の写しを渡した。

 

 セージのスープを作った。

〈材料〉

Ⓐセロリ、人参、パセリ、玉ねぎ、トマト、トマトケチャップ、塩、砂糖、コンソメホワイトペッパー(ホール)、クローブベイリーフ、ニンニク。

・セージ、ソーセージ、オリーブオイル。

 Ⓐの材料を使って西洋出汁(ブイヨンとかイタリアンブロードとかいうらしい)を作る。野菜はすべて適当な大きさに切り、鍋に水と材料を入れて二十分ほど煮る。適宜灰汁を掬う。

 それとは別にフライパンでソーセージをオリーブオイルで炒める。ソーセージは輪切りにする。セージは細かく刻む。鍋から材料をすべて取り出し、炒めたソーセージとセージを入れる。