rememberのゆめにっき

現実のことも書くが

「反」の憧憬

 

remember-7.hatenablog.com

  こちらの記事の続きになります。

 

 前回の記事で、自分が今まで傾倒してきたアーティスト/作家を記しました。ジャンルは多種多様ですが、自分自身の感覚で言えば、一番影響を受けたのは音楽だったように思います。実際に楽器を練習していましたしね。次いで、文学、漫画、ゲーム、ラジオ、etc……という順になるでしょうか。

 しかし、全てがそういうわけではないのですが、基本的に私が強く惹かれた人物や作品には、共通してある性質を備えてしました。

 それは、「反」という思想です。

 反、つまり何かに反抗しているということです。社会に対して反抗する、規則に対して反抗する、世俗的な価値観に対して反抗する、権威に対して反抗する、教師に対して反抗する、既存の枠組みに対して反抗する、世界に対して反抗する……

 抗う対象は特になんだってよかったように思われます。とにかく、私は「反」を実行している人物に憧憬を抱き、それが正しいことだと思うようになったのです。

(ちなみに、音楽の分野ではこうした傾向を「ロックンロール」と表現する場合が多いのですが、自分自身の中にある「反」をそう定義してしまうことは違和感があります。ロックンロール、その言葉にあまりピンとこないのです)

 

 ではなぜ私は、そのアウトローな思想に惹かれてしまったのでしょうか……実はこういう自己分析はもううんざりしているのですが、他に書くこともないので頑張ってみます。

 2つ、理由が思いつきます。

①「反」を実行して、間違った社会を変えたかった。

②社会に適合できなかった。

 まず①の理由ですが、中学生の頃でしょうか、私は、この世の中は腐っているのではないか、という漠然とした考えに襲われました。その世界を腐らせている正体は割合はっきりしていて、言葉にすれば「権力」というものです。それは「悪」と言い換えてもいい程、私はその概念を憎悪していました。

 今、俺たちはグラウンドで楽しく体育の授業なんて受けているけど、いずれはその腐った社会に参加して、権力の傘下に入るんじゃないか……私は自分たちの未来を予見して、暗澹たる気持ちになりました。腐った社会の中で真面目に生きていくのは馬鹿らしいと思いました。

 ある日TVに映った、奇抜な衣装に身を包んだ忌野清志郎や、ドラマ「伝説の教師」に出演していた破天荒なキャラクターを演じる松本人志などを観て、こういう人の方がまともなんじゃないか、こういった人の方が実は正しいことをやっていて、世の中の大多数の人の方がおかしいんじゃないか、俺はこういう風に生きていくべきなんじゃないか……

 そして、世に蔓延る権力に対抗していくのが、俺なのではないか。

 当時の私は、無論そういう思考は無意識内のもので自覚できるものではありませんでしたが、そう思ったのです。

 その「反」をして生きていける職業……それは「芸術家」しかないのではないか。だから私は、芸術の道を志したという訳です。

 

 ②の理由の方ですが、実はこれはすでに記した①の理由の、真の意図、と言ってもいいようなものです。この考えが私の中に芽生え始めたのはごく最近の話なのですが、おそらくこちらの理由が真実なのだと思います。

 結局私は、皆についていけないほど脆弱で、世間知らずで、思考の道筋が歪で、極端に傷付きやすく面倒で、自分はものすごい潜在能力を秘めていると勘違いをしていた人間なのです。ただの社会不適合者だったわけですね。その社会不適合性を是認してくれるもの、それもまた芸術だったのですよ。多くの人は芸術家に対し、世間一般の常識を無視した、むしろその常識を覆す使命を持ったアウトローのイメージを持たれていると思います。御多分に漏れず私もそのようなイメージを抱き、自分のポジションをそのイメージの中に見出した、という訳です。

 皆についていけないのならば、ついていけるよう努力をすればよい。こう思う、いや、思えるのが理想だと思います。しかし私はそう思えなかった。まともな方向に努力ができなかった。ありのままの自分を是認してくれる、母親のようなもの、それを求めて、私は芸術を志したのです。

 

 私は権力に反することが正義だと勘違いして、実際に学校の教師の教えや、職場の上司の命令に歯向かうなどの行為をしていました。その間違った方向の努力を約10年も続けてしまいました。

 

 ここで、比較的最近の話になるのですが、私は自分がお手本にした「反」の人物を絵にしていました。何枚かご紹介したいと思います。

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筒井康隆さんです。若いころです。もの凄いイケメンです。

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町田康さんです。顔が少し歪です。申し訳ない。

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忌野清志郎さんと坂本龍一さんです。

 

描いているときは全然楽しくなく、ひたすら苦しいだけでした。そう……苦しい思いをしているから、これは傑作になるんだ、と考えていましたね。

 

続きはこちらになります。

 

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